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プロジェクト紹介
PROJECT
05

技術開発部

増田
引き出し、話し合い、アイデアを振り絞る。設計とは、ただ図面を作ることだけではない。
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一人前になるのに
10年かかると言われる、
世界に一つしかない特注品の設計。

最高に面白い。それが、増田の仕事に対する感想だ。大学時代は機械工学を専攻。「材料力学」「流体力学」「熱力学」「機械力学」という4力学をベースに、最終的には膜の振動を求める研究に取り組んだ。就職活動は当初、自動車関連企業を志望。しかし、これが作りたい、と心躍る製品には出会えなかった。

視野を広げて関ケ原製作所の会社見学に参加。そこで、大きなトンネル掘削機を見た。「こんなに大きいものをつくるのは楽しそう」。これが関ケ原製作所を志望した理由だ。しかし担当することになったのは鉄道関連だった。ところが、そこで増田は魅了される。扱うものはすべて特注品で、一年ほどかけて設計から納品まで一貫して関わることができる。一人前になるまで10年と言われる世界に、意気揚々と増田は飛び込んだ。

パソコンの前で図面を書くことが
仕事ではない。
アイデアを出し合い、
最適解を見つけることだ。

鉄道分野における特注品の生産。増田にとってそこでの一人前とは、世界にまだないものを主担者としてつくれることを指す。なぜ10年もかかるのか。それは、つねに新しい技術が求められるからだ。

一度開発した技術だとしても、もう使わないこともあるという。最先端のものづくりとは、そういうことなのだろう。だからこそ増田が所属する技術開発部では、製品を受注すると、徹底的に話し合いを行う。一つの性能を出すためには、いく通りもの選択肢がある。その中の最適解を求めるのだ。

パソコンの前で作業することが設計ではない。つねにディスカッションを繰り返し、最適な方法を導き出す。その方法の、安全性はどうか。自動化はできるのか。省力化は叶うのか。省人化は実現するのか。当然ながらコストを意識することも必要だ。それらすべての最適解を出し続けることが設計なのだ。

相手が認知していない
ニーズまで読み解き、
一つの製品をつくりあげる
最高に面白い仕事。

アイデアを出すためには、新たな知識の獲得が欠かせないと増田は言う。そのためには展示会にも足を運ぶし、先行技術である特許の調査もする。それらの技術をストックしておき、新しい仕事が舞い込んだとき、その中から何が使えるのか、何が使えないのかを選ぶ。

受注した後にディスカッションを繰り返し、仮図面から詳細図面や部品図までを作成。工場に組立てを依頼し、完成したら試験を行う。流れは単純であるが、その一つひとつには、技術者の魂が込められている。ただ、新しい技術を生み出すことは手段であり、決して目的ではない。依頼主に丁寧なヒアリングを行い、相手すら認知していないニーズを読み解く。また、目的を叶えるために出てくる課題についても想定して事前にケアするアイデアを織り交ぜる。

むしろ10年で一人前になれるのかと思えるほど難解に聞こえるが、それでも増田は自信を持って、最高に面白いと言い切る。いつか一人前になることを信じて。

誰もつくったことのないものをつくる。技術者として、とても幸せなことだと思う。 誰もつくったことのないものをつくる。技術者として、とても幸せなことだと思う。

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